ボルネオコビトリスの基本情報
英名:Least Pygmy Squirrel
学名:Exilisciurus exilis
分類:齧歯目 リス型亜目 リス科 コビトリス属
生息地:ブルネイ、マレーシア
保全状況:DD〈データ不足〉

参考文献
最も小さいボルネオのリス
名前からして明らかに小さそうなリスですが、まずはその英名から見てみましょう。
“Least”は「最も小さい」という意味。”Pygmy”は名詞では「小人」、形容詞では「非常に小さい」という意味になります。
続いて学名に注目しましょう。
学名は属名(ボルネオコビトリスはコビトリス属)と種小名からなります。
種小名の”exilis”は「微小な」や「細い」などの意味を持つラテン語で、この言葉は属名にも含まれています。
属名のうち”sciurus”は「リス」を意味し、「陰」を意味する”skia”、「しっぽ」を意味する”oura”というギリシャ語に由来しています。
つまり、学名の意味は「めちゃくちゃ小さいリス」といったところでしょうか。
最後に和名ですが、こちらにも「コビト」という言葉が入っており、彼らの小ささを示しています。
さて、ここまで小さいと言われるボルネオコビトリスの大きさはどの程度なのでしょうか。
ボルネオコビトリスのしっぽも入れた全長は約12㎝。
体重はたったの16g程度しかありません。
リス科には300種近くがいますが、彼らはアフリカのアフリカコビトリスと並んで、最も小さいリスとして知られています。
ちなみに、リス科の約半分を彼らのような木の上で暮らす樹上性リスが占めますが、樹上性リスで最も大きいのはインドオオリスなどオオリス属の種で、全長はボルネオコビトリスの約5~7倍、体重は100倍以上になります。
リス全体で言うと、最も重たいリスは地上性リスであるマーモット類で10㎏を超えるものがおり、全長については1mを超える滑空性リスが存在します。

意外に多様なリスの中でボルネオコビトリスは最小級なので、見つけて研究するのは至難の業。
そのため、彼らについてはあまりよくわかっていません。
IUCN(国際自然保護連合)は種の絶滅のおそれについて評価し、レッドリストを作成していますが、このボルネオコビトリスについてはデータが不足しているとして評価がなされていません。
彼らの分布域についてもわかっていないところがあります。
その和名の通り、彼らはボルネオ島に分布していますが、スマトラ島にも生息している可能性があります。
そもそも新種が論文に記載された際、その動物の形質を保証するために使用された標本をタイプ標本と言いますが、ボルネオコビトリスのタイプ標本(レクトタイプ)はスマトラ島由来です。
彼らが一体どこで、どんな生活を送っているのか、我々はまだほとんど知りません。

ボルネオコビトリスの生態
生息地
一般的に低地の森林に生息しますが、ボルネオ島のサラワクでは標高1,700mまで見られます。
ボルネオ島北部に浮かぶバンジ島にも生息します。
形態
体長は約7㎝、尾長は4~5㎝、体重は16~17gでリス科では最小級です。

食性
樹皮や樹皮の中にいる昆虫、菌類を食べています。
行動・社会
樹上性で、樹高12m以上の幹の上でよく見られます。
彼らも他の樹上性リス類同様、巣を作ります。
巣は倒れた木の根元、地上1mの高さあたりに作られるようです。
繁殖
繁殖についてもほとんどわかっていませんが、一度に2~3匹の赤ちゃんを産むとされています。
人間とボルネオコビトリス
絶滅リスク・保全
ボルネオ島では低地の森林のプランテーションなどへの改変が相当程度起きていますが、それらの影響は不明です。
彼らがプランテーションでも生息可能かもわかっていません。
IUCNのレッドリストではデータ不足として、その絶滅の危険度については評価されていません。
Least Pygmy Squirrel | The IUCN Red List of Threatened Species
動物園
日本でボルネオコビトリスを見ることはできません。


