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シベリアシマリス

2026 5/16
リス科
2026年5月16日
縞模様の背中のシベリアシマリス
©2016 Frank Vassen : clipped from the original
目次

シベリアシマリスの基本情報

英名:Siberian Chipmunk
学名:Eutamias sibiricus
分類:齧歯目 リス型亜目 リス科 タイリクシマリス属
生息地:中国、日本、カザフスタン、北朝鮮、韓国、モンゴル、ロシア
保全状況:LC〈軽度懸念〉

シベリアシマリス 生息地マップ 在来個体群
苔の倒木で振り向くシベリアシマリスの側面
Photo credit: Frank Vassen

参考文献

リスの生態学 / 田村典子 【本】
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エサのストック

北ヨーロッパから東アジアにかけて広く分布する地上性リスの一種、シベリアシマリスは、日本にも生息します。

日本にはその亜種エゾシマリス(Tamias sibiricus lineatus)が北海道にのみ生息しています。

このほか、ペットとして持ち込まれたチョウセンシマリス(T. s. barberi)などの亜種が野生化し、新潟県や山梨県、岐阜県などに生息しています。

チョウセンシマリスは北海道でも放逐されているようで、エゾシマリスとの交雑が懸念されています。

シベリアシマリスは外来生物法における特定外来生物ではありませんが、北海道以外では狩猟獣に指定されているため、狩猟による防除が可能です。

ただ、北海道ではエゾシマリスと他の亜種の見た目での区別ができないため、捕獲や狩猟は禁止されています。


さて、そんなシベリアシマリスは冬眠をします。

冬眠と言ってもずっと眠っているわけではなく、何度かの覚醒を挟みます。

一時的な冬眠をトーパーと言いますが、それを繰り返すタイプの冬眠です。

また、比較的暖かいところなどでは冬眠をしない個体もあり、エサが豊富で環境が整った飼育下の個体も冬眠をしません。

日本では早ければ9月ごろから冬眠に入り、3月ごろに活動を再開します。

ちなみに、メスの方が早く冬眠に入り、メスの方が遅く冬眠から目覚めます。

シベリアシマリスは冬眠が明けた直後に繁殖をするため、オスはメスの位置を冬眠前に確認し、メスよりも早く冬眠から目覚めることでメスを確実に獲得する準備をしているものと考えられます。


冬眠と言っても生命活動を完全に停止するわけではないので、エネルギーが必要です。

これに対し、例えばマーモットのように事前に脂肪を蓄えて、それを冬眠中のエネルギーとするものもいますが、シベリアシマリスの場合、蓄えるのは脂肪ではなくエサそのものです。

シベリアシマリスは主に地中に巣を作ります。

その巣は生活用の部屋と食糧貯蔵用の部屋に大きく分かれています。

彼らは繁殖が終わった夏ごろから、エサをこの巣の貯蔵用の部屋に蓄え始めます。

そして冬眠前には3~4㎏にも積みあがったエサをトーパー間の覚醒時に食べ、冬眠中のエネルギーを賄うのです。

活動期間と比べると、冬眠期間の生存率は5倍以上にもなります。

シベリアシマリスは、自分の子孫を残せるチャンスと生存できるチャンスのバランスをとりながら、このようなライフスタイルを確立してきたのです。

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倒木で立つ縞背のシベリアシマリスの側面
エゾシマリス | Photo credit: harum.koh

シベリアシマリスの生態

生息地

沿岸域から森林限界まで、下層植生が密な針葉樹林や混交林に生息します。

一方、公園などの開けた環境で見られることもあります。

本来の分布域ではないベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、スイスでは飼育個体が逃げ出すなどして定着しています。

形態

全長は18~25㎝で、そのうち3分の1程度をしっぽが占めます。

体重は50~150gで、メスの方が大きい傾向にあります。

5本の暗い縞と4本の明るい縞が特徴的です。

頬袋を持っており、エサの運搬に役立っています。

枝で食事する縞背のシベリアシマリスの接写
Photo credit: William Warby

食性

種子や果実、葉、根、昆虫、菌類などを食べます。

捕食者にはイタチ類やキツネ類、猛禽類、ヘビ類が知られています。

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行動・社会

単独性のシベリアシマリスは、昼行性で特に朝方に活発になります。

シマリスは地上性ですが、木に登ることもできます。

夏は切り株や倒木、木の低いところにある洞などにも巣を作ります。

地中の巣は大きいと全長9mにもなります。

冬眠からはオスの方がメスよりも2~3週間早く目覚めます。

メスは冬眠から明けた2週間以内に交尾をします。

繁殖

繁殖は4月から5月にかけて行われます。

メスの妊娠期間は28~35日で、3~8匹の赤ちゃんが一度に生まれます。

赤ちゃんは生後20~25日で目を開き、生後6週ごろから巣から出始めます。

生後7週までには離乳し、生後8週ごろ独立します。

この時オスの方がより遠くに分散します。

寿命は野生で2~5年、飼育下では6~10年です。

落葉地で実を持ち食べるシベリアシマリス
Photo credit: Alexis Westmoreland

人間とシベリアシマリス

絶滅リスク・保全

シベリアシマリスの分布域は広く、個体数も安定しているとされているため、絶滅の心配はされていません。

IUCNのレッドリストでは軽度懸念の評価です。

ただ、北海道ではエゾシマリスと他の亜種との交雑が懸念されています。

モンゴルでは20世紀中ごろまで毛皮目的で年間数千頭単位で狩猟されていましたが、現在そうした狩猟はほとんどないようです。

 Eutamias sibiricus | The IUCN Red List of Threatened Species

樹根の凹みで食事するシベリアシマリス
Photo credit: harum.koh

動物園

日本でシベリアシマリスに会える動物園はないようです。

千葉県の市原ぞうの国・サユリワールドや東京都の町田リス園ではシマリスを飼育しているようですが、どの種のシマリスかは不明です。

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リス科
タイリクシマリス属 町田リス園 リス科 リス型亜目 齧歯目 軽度懸念 アジア ヨーロッパ イタリア オランダ カザフスタン 韓国 北朝鮮 スイス 中国 ドイツ 日本 ベルギー モンゴル ロシア 市原ぞうの国
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