グリーンモンキーの基本情報
英名:Green Monkey
学名:Chlorocebus sabaeus
分類:オナガザル科 サバンナモンキー属
生息地:ベナン, ブルキナファソ, コートジボワール, ガンビア, ガーナ, ギニア, ギニアビサウ, リベリア, マリ, セネガル, シエラレオネ, トーゴ
保全状況:LC〈軽度懸念〉
サバンナモンキー
グリーンモンキーは、かつてベルベットモンキーやタンタルスモンキーなど5種のサルと共に、サバンナモンキーの亜種の一つとされていました。
しかし、今ではグリーンモンキーという種として分類されています。
とはいえ、サバンナモンキー属の6種のサルたちは互いによく似ています。
見た目もそっくりで、大きな特徴であるオスの青い睾丸と赤いペニス、大きさ、毛の色など似ているところが多すぎて見分けるのがとても難しいです。
生態にも似たところがあります。
例えば、彼らはヘビやヒョウなどの捕食者に対して、それを示すそれぞれの音声やそれぞれの回避行動を持っています。
このように区別が難しいサバンナモンキー属のサルたちですが、その中でもグリーンモンキーは比較的容易に判別することができます。
グリーンモンキーのグリーンは、その名の通り緑がかった体毛に由来しています。
正直、グリーンと言えるほど緑ではないような気がします。
むしろ緑より、顔周りの金色の毛の方に注目するべきだと思っているのは私だけでしょうか。
まあなんにせよ、緑と金、この色を持つサバンナモンキーがグリーンモンキーと言うことです。
グリーンモンキーの生態
生息地
グリーンモンキーは、西アフリカ一帯のサバンナなどに広く生息します。
また、アフリカの北西沖に浮かぶ火山群島国家カーボベルデや、カリブ海のバルバドス、セントクリストファーネービスに人為的に導入されています。
余談ですが、バルバドスはアメリカ人シンガーのリアーナの出身国として有名ですね。
食性
昼行性で、主に果実を食べます。
果実が少ない季節は葉や花なども食べ、食性に柔軟性がうかがえます。
食べられた食物は一時的にほお袋に溜められます。
形態
体長はオスが約50㎝、メスが45㎝で、体重はオスが4~8㎏、メスが3.5~5キロとオスの方が大きくなります。
行動
グリーンモンキーは、7~80頭から成る複雄複雌の群れを作ります。
群れには序列があり、αオスが群れを率います。
αオスは繁殖や食料資源において優先権を持ち、他のオスがメスに近づくのをけん制します。
その一方でなわばりを他の群れから守るという仕事も担います。
繁殖
グリーンモンキーの繁殖には季節性があります。
繁殖は1年に1度、雨が良く降る4~6月に行われ、約5.5カ月の妊娠期間を終えたメスは1匹の赤ちゃんを産みます。
赤ちゃんは約1年で離乳し、2~5年で性的に成熟します。
寿命は、飼育下では約13年と言われています。
人間とグリーンモンキー
絶滅リスク・保全
グリーンモンキーは、その適応力の高さから絶滅の危機にはなく、個体数も安定しています。
レッドリストでも絶滅の危機に関して軽度懸念と評価されています。
動物園
そんなグリーンモンキーですが、残念ながら日本では会うことができません。
しかし、サバンナモンキー属の1種であるグリベットモンキーには、茨城県のかみね動物園、愛知県の日本モンキーセンター、大阪府の天王寺動物園、鹿児島県の平川動物公園などで会うことができます。
似ているならいいかという方、是非足を運んでみてください。