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ベニガオザル

2026 5/07
オナガザル科
2026年5月7日
ベニガオザル
©2015 Rushen: clipped from the original
目次

ベニガオザルの基本情報

英名:Stump-tailed Macaque
学名:Macaca arctoides
分類:オナガザル科 マカク属
生息地:カンボジア, 中国, インド, ラオス, マレーシア, タイ, ミャンマー, ベトナム
保全状況:VU〈絶滅危惧Ⅱ類〉

ベニガオザル
Photo credit: Rushen

赤ちゃんは白い?

ベニガオザルは、その名前の通り赤い顔をしています。

赤い範囲は個体によりますが、その顔は酔っ払っているのではないかと思ってしまうほどです。

目の周りだけ赤い個体は特にそう思ってしまいます。

そんなベニガオザル、実は赤ちゃんの時の顔は赤くないんです。

赤ちゃんなのに。

赤ちゃんの体はなんと白色、顔はうすいピンク色をしています。

これはマカク属のなかまでは非常に珍しいことです。

そんなベニガオザルの赤ちゃんは、生後3ヶ月ごろから大人の酔っ払い顔に近づいていきます。

ベニガオザル
Photo credit: Eric Gropp

こそっと交尾

ベニガオザルの群れには優劣関係が存在します。

この優劣関係は、繁殖にも影響を及ぼします。

優位のオスは劣位のオスよりも多くのメスと交尾できるのです。

しかし、劣位のオスも負けてはいません。

何とかして繁殖の機会を得ようと頑張ります。

しかし、優位のオスに真っ向勝負ではかないっこありません。

一体どうするのか。

劣位のオスは優位のオスの目を盗んで、こそっとメスと交尾をするのです。

せこいですが、立派な戦略です。

これをスニーキングと言います。

そして、スニーキングをする個体をスニーカー、またはサテライトと言います。

ベニガオザル
Photo credit: Rohit Naniwadekar

ベニガオザルの生態

生息地

ベニガオザルは、中国南部から東南アジアにかけて、標高2,500mまでの常緑雨林などに生息します。

食性

昼行性で、果実や種子、葉、根っこ、花などを食べます。

彼らは食べ物を探して1日に2~3㎏も移動します。

形態

体長は45~65㎝、体重はオスが10㎏前後、メスが8㎏とオスの方が大きいです。

しっぽは5㎝前後と短く、このサルの特徴と言えます。

彼らの頬には、ほお袋というえさを一時的に貯める場所があります。

敵に襲われる危険がある中、急いでここにえさを入れ込み、後で安全な場所でゆっくり食べるのです。

行動

ベニガオザルは、多くて60頭から成る複雄複雌の群れを作ります。

オスは成長すると群れを出ていく一方、メスは一生生まれた群れにとどまります。

ベニガオザルの群れには順位があり、劣位のサルは優位のサルにお尻を向け従順であることを示します(プレゼンティンg)。

それに対し、優位のオスはそのお尻を触ったり、マウンティングしたりして応えます。

基本的に他のマカクと比べてベニガオザルの社会は平和的ですが、特に新たなオスが群れに流入したときは、順位を争って戦うこともあるようです。

争いの後は。劣位のオスが優位のオスにプレゼンティングし、優位のオスは劣位のオスにキスしたりハグしたりします。

繁殖

ベニガオザルの繁殖は10~11月に行われます。

メスの妊娠期間は約180日で、通常1匹の赤ちゃんが生まれます。

赤ちゃんは母親や群れのメスに育てられ、生後9カ月で離乳します。

そしてメスは約4歳で、オスは約5歳で性成熟に達します。

メスの出産間隔は約2年、寿命は飼育下で約30年です。

人間とベニガオザル

絶滅リスク・保全

ベニガオザルは、生息地である森林の破壊や分断、狩猟などにより個体数を減らしています。

特にインドにおいて彼らは極めて絶滅に近く、薬として彼らを狩猟するベトナム、そのベトナムと彼らを取引する中国でも急速に個体数が減少しています。

その結果、レッドリストでは、絶滅危惧Ⅱ類に指定されてしまっています。

 Stump-tailed Macaque | The IUCN Red List of Threatened Species

動物園

そんなベニガオザルですが、日本の動物園で会うことはできません。

劣位のオスがこっそり狙っているところを、こちらもこっそり見たかったのに残念です。

オナガザル科
霊長目 直鼻亜目 真猿下目 狭鼻小目 オナガザル上科 オナガザル科 オナガザル亜科 ヒヒ族 マカク属 絶滅危惧Ⅱ類 アジア 東南アジア インド カンボジア タイ 中国 ベトナム マレーシア ミャンマー ラオス
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