クロシロエリマキキツネザル

クロシロエリマキキツネザル
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クロシロエリマキキツネザルの基本情報

英名:Black-and-white Ruffed Lemur
学名:Varecia Variegata
分類:キツネザル科 エリマキキツネザル属
生息地:マダガスカル
保全状況:CR〈絶滅危惧ⅠA類〉

クロシロエリマキキツネザル
Photo credit: Mathias Appel

【5分でわかる】クロシロエリマキキツネザル

白いマフラー

クロシロエリマキキツネザルといえば、その名にある通り、白のエリマキ

エリマキという言葉は、一時期人気を博したエリマキトカゲなど他の動物にもつけられていますが、ようはマフラーです。

このキツネザルは白いマフラーをしているようなのでこのように名づけられました。

白と黒のコントラストが美しいですね。

白と黒って目立つじゃんと思われるかもしれませんが、案外そんなことはありません。

クロシロエリマキキツネザルは森で暮らしていますが、この白と黒が光と影のようになって、外敵からみえづらくしているのです。

キツネザルのなかまには、インドリベローシファカなど、白と黒の体毛を持つものがほかにもいます。

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子育てと巣

クロシロエリマキキツネザルは、出産の3週間ほど前に、15個前後の巣を樹上10~20mという高い所に作ります。

母親は赤ちゃんが生まれると、赤ちゃんに授乳しなければなりません。

この間、授乳をするためにも、また自分が生きるためにも、エサを探して食べなければなりません。

この巣は、その採餌の間、赤ちゃんを置いておくためのものです。

同じところでは餌も限られてくるので、赤ちゃんが生まれて2~3週ほどすると、母親は赤ちゃんを咥えて巣から巣へ移動を開始します。

移動は最初の月で一日1~5回、2月目からは3~7回行われます。

また、赤ちゃんが生まれて6週間ほどたつと、母親は共同の巣に移り住むこともあります

ここには、父親やなかまたちがおり、母親が採餌のために巣を離れたときに子供を世話します。

クロシロエリマキキツネザルの生態

生息地

クロシロエリマキキツネザルは、インド洋に面したマダガスカル東部熱帯雨林などに生息します。

しっぽをはてなマークやアルファベットのCのように上げて四足で移動します。

普段は樹上で生活しますが、採食のために地上に下りてくることもあります。

食性

主食は果実で、その割合はキツネザルの中でも特に多いと言われています。

しかも、種子は丸呑みにされ消化さずに排出されるので、植物にとってこのサルは、種子を拡散させるために重要なサルだと言えます

果実の他には、なども食べます。

形態

体長は43~57㎝、体重は2.5~5㎏で、しっぽは体長と同じくらいの長さになります

しっぽは、ジャンプするときなどにバランスをとるために重要になります。

ちなみに、クロシロエリマキキツネザルのしっぽは黒色です。

行動

クロシロエリマキキツネザルは2-20頭の複雄複雌の群れを作ります。

群れではメスがオスよりも優位になります。

群れはなわばりを持ち、体格の上でもオスより大きいメスが臭いや音声で縄張りを守ります

繁殖

繁殖は秋から冬にかけて行われます。

1年に1度、メスは1週間だけ発情し、この間に交尾を行います。

妊娠期間は約120日で、1~3匹の100gに満たない赤ちゃんが生まれます。

赤ちゃんは生後7~8カ月で離乳し、約600日で性的に成熟します。

寿命は飼育下で20~35年です。

人間とクロシロエリマキキツネザル

絶滅リスク・保全

クロシロエリマキキツネザルは、焼畑農業や伐採などによる森林の縮小、肉目的の狩猟の影響で個体数を激減させています

レッドリストでは絶滅危惧ⅠA類に指定されており、絶滅に最も近いサルの一種です。

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動物園

そんな自然界ではとても少ないクロシロエリマキキツネザルですが、日本では全国各地の動物園で見ることができます

北海道の円山動物園岩手サファリパーク、茨城県のかみね動物園、千葉県の市川市動植物園、神奈川県の夢見ヶ崎動物公園、東京都の上野動物園、愛知県の東山動物園、兵庫県の姫路動物園、広島県の安佐動物公園、山口県のときわ動物園、福岡県の到津の森動物公園、鹿児島県の平川動物公園などが、クロシロエリマキキツネザルを飼育しています。

美しくて気品あふれるこのサルを一目見に、是非これらの動物園に行ってみてください!

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