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ボホールリードバック

ボホールリードバック
©2023 Ninara : clipped from the original
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ボホールリードバックの基本情報

英名:Bohor Reedbuck
学名:Redunca redunca
分類:鯨偶蹄目 ウシ科 リードバック属
生息地:ベナン、ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ民主共和国、エチオピア、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、ケニア、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、ルワンダ、セネガル、南スーダン、スーダン、タンザニア、ウガンダ
保全状況: LC〈軽度懸念〉

ボホールリードバック
Photo credit: Bernard DUPONT

シャイなもので

ウシ科に属するリードバック属の一種、ボホールリードバック。

リードバックのリードとは、英語で背の高い草を意味します。

その名の通り、ボホールリードバックは、背の高い草が生えた氾濫原や林に生息します。

基本的に水を毎日飲むため、水が生活圏内に必須ですが、質の高いエサがあれば、しばらくは水なしでも生きていくことができます。


背の高い植物は、捕食者から身を隠すには持ってこいです。

ボホールリードバックは、捕食者が近くにいるのに気づいたら、すぐに逃げることはせず、そっと近くの茂みに身を隠します。

逃げずに隠れるという戦法は大人だけでなく子供にも当てはまります。

ウシ科動物の多くは、生まれた子供を茂みなどに隠して育てます。

赤ちゃんは生後間もなく立つことはできますが、親について歩くほどの体力はなく、捕食者に狙われやすいためです。

母親は日に何度か子のもとを訪れ、授乳したのち、再び自分の生活に戻ります。

ボホールリードバックもその例にもれず、母親は子どもを茂みに隠して最大8週間育てたのち、子供を連れ添うようになります。

このようなタイプの子育てを置き去り型(ハイダータイプ)と呼びます。

これに対して、ウマサイゾウなどの赤ちゃん、生後すぐに母親について歩けるようになるタイプは、追従型(フォロワータイプ)と呼びます。

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さて、そんなボホールリードバックは、季節や環境に応じて単独や群れで暮らします。

例えば、エサが少なくなる乾季には、彼らは大きな群れを作る傾向にあります。

メスは背が高い草が生い茂っている場合、単独で生活する傾向が強いようです。

一方オスは単独や複数のメスと暮らし、なわばりを持ちます。

珍しいことに、オスはこのなわばりを糞尿などのにおいでマーキングすることはないようです。

その代わり、オスは鳴き声で他の個体に自分の存在をアピールしているとされます。

また、ストッティング(プロンキング)という、垂直にジャンプをすることでもなわばりを主張しているようです。

身は隠すけれども、大事なことは主張する。

シャイなボホールリードバックは、今日も人知れず暮らしています。

ボホールリードバック
バレ山脈国立公園のボホールリードバック | Photo credit: Richard Mortel

ボホールリードバックの生態

生息地

標高3,300mまでのウッドランドや氾濫原、サバンナウッドランドなどに生息します。

ケニアのバレ山など標高の高いところにも生息し、そのケニアやエチオピアでは近縁のマウンテンリードバックと、タンザニアではリードバックと生息地を重複させています。

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形態

体長は100~135㎝、肩高は70~90㎝、体重は36~65㎏で、オスの方が大きくなります。

体色は他のリードバック属の種と比べて明るい傾向にあります。

角はオスにのみ生えます。

生後半年頃生え始め、20~41㎝にまで成長します。

ボホールリードバック
Photo credit: flowcomm

食性

グレイザーである彼らは、イネ科の植物を主食とします。

水は生活のために必須です。

ウシ科動物の彼らは胃を4つ持ち、反芻をします。

捕食者にはヒョウライオンリカオンなどがいます。

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行動・社会

主に夜行性ですが、エサの少ない乾季には採食のために日中も活動します。

季節や環境に応じて、単独や小さな群れ、100頭以上の群れで見られます。

オスの行動圏には1~5頭程度の大人のメスが含まれます。

繁殖

繁殖は年中見られますが、ピークは雨季にあります。

メスの妊娠期間は約7.5ヵ月で、1頭の赤ちゃんが生まれます。

赤ちゃんは生後8週まで茂みに隠れて育ち、その後母親について歩くようになります。

生後8~9ヵ月で独立し、メスは2歳ごろ、オスは3歳ごろ性成熟に達します。

寿命は飼育下で約18年です。

ボホールリードバック
Photo credit: Richard Mortel

人間とボホールリードバック

絶滅リスク・保全

個体数は約10万頭と推測されており、IUCNのレッドリストでは軽度懸念の評価です。

ただ、ダムの建設や家畜、人間の居住地拡大による生息地の破壊、干ばつ、そして狩猟などにより、個体数は減少傾向にあります。

トーゴやコートジボワールではすでに絶滅したとされており、ブルンジやエリトリアでもここ最近は存在が確認されていません。

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動物園

ボホールリードバック含め、リードバック属の種を日本で見ることはできません。

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