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リーボック

リーボック
©2018 Bernerd DUPONT : clipped from the original
目次

リーボックの基本情報

英名:Grey Rhebok
学名:Pelea capreolus
分類:鯨偶蹄目 ウシ科 リーボック属
生息地:エスワティニ、レソト、南アフリカ、ナミビア
保全状況:NT〈準絶滅危惧〉

リーボック
Photo credit: Bernard DUPONT

リーボック

アフリカ南部に生息する有蹄類、リーボック。

耳なじみのあるこの名前は、ポンプを指で押して靴全体に空気を送り込む機能を搭載した「THE PUMP」が有名なあのスポーツブランド、リーボックに関係します。

リーボックという動物をオランダ語で表記すると“Reebok”。

陸上競技用のシューズ会社として設立され(1895年)、のちにこの名を用いた(1958年)のが、あのリーボックなのです。

リーボックは丘が多い地帯に生息する、俊敏な動物です。

リーボックという名前は、ジャンプを駆使しながら華麗に大地を駆け巡る彼らのその姿からきっと付けられたのでしょう。


ところで、このリーボックという動物は一夫多妻制の配偶システムをとります。

つまり、1頭のオスが複数のメスを率いる社会です。

リーボックは、1頭のオスが7頭程度までのメスとその子供を率いて暮らします。

ちなみに、リーボックのこの群れのつながりは長期間にわたって続くことが多いようで、これは他のアンテロープにはあまり見られない特性となっています。


群れを持つオスはメスを守るためになわばりを築き、糞などでマーキングします。

そして他のオスがなわばりに侵入しようものならまっすぐ伸びた角で戦います。

この闘争では、しばしば死ぬこともあるようなので相当に激しい戦いです。


一方、群れを持つことができないオスは、主に単独で生活します。

他のアンテロープが群れを持たないオス同士で集まることが多いのと比べると、これは特徴的です。

群れを持たないオスは、十分な力をつけて、いずれ群れを持つオスに戦いを挑み、勝てばその群れのメスを手に入れることができます。


こうした社会の特性は、彼らの角に現れています。

オスとメスで形態が異なることを性的二型といい、オスとメスの差が顕著であるほど、メスをめぐるオスの戦いが激しいことが知られています。

例えばゴリラライオンセイウチなどは、性的二型が顕著で、やはり単独ないし少数のオスが多くのメスを率いる社会を作ります。

ではこのリーボックですが、一夫多妻制をとる彼らにもやはり性的二型見られます。

顕著なのが角で、リーボックはオスにしか角が生えません。

メスをめぐる戦いのために、オスだけが角を発達させたのです。


リーボックの角はすらっとまっすぐ上に伸びることが多く、角を持つ動物の中でもユニークです。

会社の方のリーボックもこの角のように常に上昇していけばいいですが、近年では不振が続いているようです。

その名に恥じぬよう、彼らの再起を期待します。

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リーボック
Photo credit: Bernard DUPONT

リーボックの生態

生息地

リーボックは岩場や小山、丘が多い草原や平原に生息します。

ナミビアにもおそらく生息しているとされています。

形態

体長は105~125㎝、肩高は70~80㎝、体重は18~30㎏、尾長は10~20㎝です。

角はオスにしか生えず20~30㎝になります。

メスは4つの乳頭を持ちます。

リーボック
Photo credit: mark6mauno

食性

主にブラウザーで双子葉類をよく食べます。

水は基本的に食物から摂取するため、あまり水を飲まずに生活することができます。

捕食者にはライオンヒョウハイエナリカオンジャッカルなどがいます。

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行動・社会

おもに日中活動的なリーボックは、一夫多妻の社会を作ります。

繁殖期には特にオスは攻撃的になり、闘争は死に発展することもあります。

行動圏は30~100haです。

繁殖

繁殖には季節性があり、出産は雨季のはじめによく見られます。

メスの妊娠期間は約7ヵ月で、1頭の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは茂みに生後3週ごろまで隠されて育ちます(ハイダータイプ)。

生後6~8ヵ月で離乳し、オスは18~24ヵ月齢、メスは16ヵ月齢までに性成熟に達します。

オスはこの頃、群れから離れ単独で生活し、自分のなわばりを築く機を伺います。

寿命は野生で10年ほどです。

人間とリーボック

絶滅リスク・保全

リーボックの個体数は目下減少中と推測されており、IUCNのレッドリストでは準絶滅危惧に指定されています。

主な脅威は肉やスポーツを目的とした狩猟です。

リーボックのトロフィーは900~1,400ドルで取引され、年間100頭程度がトロフィー目的で狩猟されると推定されています。

この他、一部地域ではセグロジャッカルカラカルヒョウなどの捕食者の増加が、リーボックの減少に影響しているようです。

また、生息地の農地への転換や人の居住地の拡大も脅威とされています。

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動物園

日本ではリーボックに会うことはできません。

リーボック
Photo credit: Bernard DUPONT
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