ザンジバルアカコロブス

ザンジバルアカコロブス
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ザンジバルアカコロブスの基本情報

ザンジバルアカコロブス


英名:Zanzibar Red Colobus
学名:Pilioclobus kirkii
分類:オナガザル科 アカコロブス属
生息地:タンザニア
保全状況:絶滅危惧ⅠB類

ザンジバルアカコロブス

Photo credit: Olivier Lejade

ザンジバル島

ザンジバルアカコロブスは、その名の通りタンザニアのザンジバル諸島だけに生息します。

このザンジバル諸島は、「アフリカの楽園」と言われるほどのリゾート地で、きれいな海や世界遺産ストーンタウンが有名です

また、歴史も長くヨーロッパとアラブの影響が残っており、アフリカの中でも特殊な文化を持ちます。

住民の多くがイスラム教を信仰していることからも、ザンジバルの特殊性がよく分かります。

ちなみに、ザンジバル諸島にはこのサル以外にもショウガラゴガーネットガラゴベルベットモンキーサイクスモンキーの4種のサルが生息しています。

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そんなザンジバル固有種のザンジバルアカコロブスですが、現在絶滅の危機に瀕しています。

レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されており、生存数は2000頭以下と推測されています

ザンジバルが人間にとってのリゾート地として発展していく裏で、ザンジバルアカコロブスは数を減らし続けています。

人間とサル、両方にとってのリゾート地になってほしいものです。

ザンジバルアカコロブス

Photo credit: Harvey Barrison

ザンジバルアカコロブスの生態

ザンジバルアカコロブスは、タンザニア・ザンジバル諸島マングローブ林などに生息します。

 

食べるものの半分はが占めており、残りは果実が占めます。

 

体長は45~70㎝、体重はオスが5.8㎏、メスが5.5㎏でオスの方がやや大きくなります

長いしっぽ、ほとんどない親指というこのサルの特徴は、コロブス亜科のサルの特徴でもあります。

 

ザンジバルアカコロブスは、平均30頭から成る、複雄複雌の群れを作ります。

この群れは採食の時など小さなグループに分かれます。

そのため、群れのなかまが散り散りになり迷子が生まれないよう、そして敵の存在を離れたなかまに知らせられるように音声によるコミュニケーションが発達しています

 

繁殖に季節性は見られず一年中行われます。

メスは発情すると性皮を腫脹させます。

オスはそれに合わせて発情し、群れのオスとメスが乱交的に交尾をします。

ザンジバルアカコロブスには子殺しが報告されています。

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乱交的な交尾は、父性を撹乱することでこの子殺しを防いでいる可能性があることが指摘されています。

交尾が成功すれば、メスは5~6カ月の妊娠期間を終えて、1匹の赤ちゃんを産みます。

この赤ちゃんは、成長すると37~52カ月でオスメス問わず群れを離れます

そして4~5年で性成熟に達し、自分の子供を産めるようになります。

ザンジバルアカコロブスに会える動物園

先述のようにザンジバルアカコロブスは、絶滅の危機に瀕しています。

原因は木炭生産や農地開拓のための森林破壊や狩猟です。

生存数もかなり少ないので、一層の保全が求められています。

 

そんなザンジバルアカコロブスですが、残念ながら日本の動物園では見ることができません

ザンジバルアカコロブスは、その飼育が成功した例がないようです。

なので、見たければ現地に行くしかありません。

ザンジバル諸島は日本ではまだあまり有名ではない穴場の観光地です。

これを機会に、観光とザンジバルアカコロブスの観察をザンジバルで楽しんでみてはいかがでしょうか。

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