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シルバーマーモセット

シルバーマーモセット
©2013 William Warby: clipped from the original
目次

シルバーマーモセットの基本情報

英名:Silvery Marmoset
学名:Mico argentatus
分類:オマキザル科 マーモセット属
生息地:ブラジル
保全状況:LC〈軽度懸念〉

シルバーマーモセット
Photo credit: _paVan_

マーモセットのユニークな繁殖

シルバーマーモセットを写真で見たとき、こんなにも美しい毛色をしたサルが存在するのかと誰もが見とれてしまうと思います。

こんなにもきれいな銀色の毛をまとったサルは、他にいません。

ただ、徐々に視点を顔から下げると、我々は思ってもみない現実を知ることになります。

シルバーマーモセットは、上半身はきれいな銀色をしています。

しかし、下に行くにつれ、毛は褐色を帯びるようになり、しっぽに至ってはもはや黒です。

ご存知の方も多いと思いますが、ゴールデンライオンタマリンという全身金色に包まれたサルが、シルバーマーモセットと同じマーモセットのなかまにいます。

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なので、このサルの写真を見たとき、きっとシルバーマーモセットも全身きれいな銀色に包まれているのだろうなと思ってしまいがちです。

しかし、それは幻想にすぎませんでした。

理想をサルにまで押し付けてしまう人間の愚かさたるや。

そんなシルバーマーモセットですが、彼らの繁殖はユニークです。

彼らを含め、マーモセットの群れでは、最も優位なメスだけが繁殖します。

他のメスの発情は、この優位なメスの分泌物によって抑制されます。

面白いことに優位個体から離すと、劣位個体は発情をはじめ、さらに、劣位個体は別の群れの優位個体の分泌物の影響は受けません。

もう一つマーモセットの繁殖で興味深いことは、出産から次の発情までの期間が非常に短いことです

多くの真猿類の性的休止期間は数年に及びますが、マーモセットは産後数十日で発情を開始します。

シルバーマーモセットも、産後10~20日で発情を始めます。

ちなみに、マーモセットでは子殺しがほとんどないと考えられています。

その理由がここにあります。

詳しくは子殺しのページをご覧ください。

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シルバーマーモセット
Photo credit: mw238

シルバーマーモセットの生態

生息地

シルバーマーモセットはブラジル・アマゾン川流域の熱帯雨林に生息しています。

食性

果実樹液樹脂昆虫小動物などを食べます。

形態

体長は約22㎝、体重は350g前後、しっぽの長さは約30cmです。

マーモセット亜科のサルはかぎ爪を持っており、これはヴァーティカル・クリンギング・アンド・リーピングという移動に役立っています。

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行動

シルバーマーモセットは、4~11頭から成る、単雄複雌複雄複雌など、様々なタイプの群れを作ります。

彼らは生殖器付近に臭腺を持ちますが、そこから出るにおいを木の枝に塗り付けることで、なわばりをアピールします

繁殖

繁殖は多い時で年に2回行われ、メスは約145日の妊娠期間の後、通常双子の赤ちゃんを産みます

赤ちゃんは群れのメンバー全員に育てられ、母親は授乳、その他のメンバーは危険からの保護や運搬を担います。

赤ちゃんは約半年で離乳し、300~350日で性成熟に達します。

寿命は飼育下で約15年です。

人間とシルバーマーモセット

絶滅リスク・保全

シルバーマーモセットは、絶滅の危機に関してはレッドリストで軽度懸念とされていますが、森林の破壊などの影響により個体数は減少しています

特にアマゾンを横断するハイウェイの存在は、森林の破壊や分断、ヒトの定住などを招き、彼らだけでなくアマゾンに住む生物にとって大きな脅威となっています。

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動物園

そんなシルバーマーモセットですが、残念ながら日本では会うことができません

どうしても見たい方は、アマゾンに行ってみてください。

このサルの美しい白は、アマゾンの中でもきっと目立つことでしょう。

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