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ドリル

2026 5/15
オナガザル科
2026年5月15日
黒い顔と隆起した鼻のドリルの正面
©2005 Bernard Dupont: clipped from the original
目次

ドリルの基本情報

英名;Drill
学名:Mandrillus leucophaeus
分類:オナガザル科 マンドリル属
生息地:ナイジェリア, カメルーン, 赤道ギニア
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

泥地で身を寄せ合うドリルの群れ
Photo credit: Bernard Dupont

黒いベールに包まれたサル

近縁種にマンドリルというサル界一の顔の派手さを誇るサルがいますが、その一方でこのドリルの顔は真っ黒。

シルエットはよく似ていますが、ドリルの方が圧倒的に地味です。

このドリルですが、顔だけでなく、その生態も黒いベールで包まれているかのようにミステリアスです。

ドリルは森の奥深くに生息しているため、中々研究することができていません。

また、飼育している動物園も極めて少ないため、データがあまりないのです。

とはいえ、わかっていることももちろんあります。

特に外見は集めやすい情報であり、様々な特徴を見出すことができます。

特にオスは特徴的です。まずその犬歯。

この歯をむき出しにすることで威嚇することもありますが、この犬歯は5センチ以上にもなります。

噛まれたら大変です。

次に唇。

正確に言うと唇の下の部分ですが、ここがピンク色をしています。

黒い顔にはとても目立ちますね。

そして、お尻。

薄い青、ピンク、赤など様々な色をもつお尻は、興奮したときにはさらに鮮やかになります。

ちなみに、メスは妊娠したときにお尻が深い赤色になります。

お尻は血管がたくさん集まっているので、このような色をしています。

金網側で赤青臀部を見せるドリルの雄
Photo credit: Ryan Poplin

ドリルの生態

生息地

ドリルは、ナイジェリア南東部、カメルーン西部の沿岸林などに生息します。

特にオスは地上性が強く、四足で移動します。

食性

昼行性のこのサルは、果実や種子を主食とし、そのほかにも花や葉などを食べます。

ドリルは頬袋を持っており、ここに一時的にえさをため込むことができます。

このでかい顔のほっぺたには果たしてどのくらいの食料が入るのでしょうか。

形態

体長は60~77㎝、体重はオスが約25㎏、メスが約11㎏、しっぽの長さは5~8㎝で、性的二型が顕著です。

飼育場で仔を抱くドリルの母個体
Photo credit: Rufus46

行動

ドリルは、20~25匹から成る単雄複雌ないし複雄複雌の群れを作ります。

この群れは採餌の時などに離合集散して、小さい群れが集まった時には、数が100匹以上になることもあるようです。

群れのなかまとは、声や表情、グルーミングなどでコミュニケーションを図りますが、特徴的なのはにおいによるコミュニケーションです。

ドリルは胸に臭腺を持っており、ここから出るにおいをコミュニケーションに使います。

また、このにおいは他の群れに向けて、なわばりのアピールにも使われます。

繁殖

ドリルの出産には季節性が見られ、12月~4月にかけてピークが見られます。

繁殖については分かってないことが多く、近縁のマンドリルから推測されています。

メスは約半年の妊娠期間の後、通常1匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは主に母親によって育てられ、およそ3.5年で性成熟に達すると考えられています。

寿命は飼育下で約30年です。

人間とドリル

絶滅リスク・保全

ドリルは、人間による森林の破壊、肉(ブッシュミート)目的の狩猟により、個体数を減らし続けています。

赤道ギニアのビオコ島では、1986年~2006年にかけての30年間で、30%以上も数を減らしており、生存数は5,000頭以下と推測されています。

レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されていますが、これは2008年に評価されたものなので、その評価以上に絶滅に近づいている可能性は十分あります。

 Drill | The IUCN Red List of Threatened Species

動物園

そんなドリルですが、確認出来る限りでは大阪の天王寺動物園でのみ会うことができます。

野生でも飼育下でも中々見ることができない謎多きドリル。

観察していたら誰も知らない発見ができるかもしれないので、是非天王寺動物園に足を運んでみてください。

オナガザル科
霊長目 直鼻亜目 真猿下目 狭鼻小目 オナガザル上科 オナガザル科 オナガザル亜科 ヒヒ族 マンドリル属 絶滅危惧ⅠB類 アフリカ カメルーン 赤道ギニア ナイジェリア 天王寺動物園
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