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マントホエザル

マントホエザル
©2009 Hans Hillewaert: clipped from the original
目次

マントホエザルの基本情報

英名:Mantled Howler Monkey
学名:Alouatta palliata
分類:クモザル科 ホエザル属
生息地:コロンビア, コスタリカ, エクアドル, グアテマラ, ホンジュラス, メキシコ, ニカラグア, パナマ, ペルー
保全状況:LC〈軽度懸念〉

マントホエザル
Photo credit: Leonardo C. Fleck

マント羽織り叫ぶサル

このサルは他のサルには見られない、いくつもの特徴を持っています。

まずはそのマントのような長い毛

クロホエザルやアカホエザルを見ると分かるように、このような長い毛を持っているのはこのサルだけです。

英名にある“mantled”も、マントを羽織ったという意味になります。

ちなみに、この長い毛は地域によって色が違うようです。

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次に鳴き声。

名前の通り、このサルは大きな声で鳴きます。

ホエザルのなかまは、喉のあたりにのど袋を持っており、これが拡声器の役割を果たします。

仲間と共に鳴けば、その音は5キロ先まで届くと言うので驚きです。

ちなみに英名の“howler”は、ほえる獣という意味です。

彼らの鳴き声は下の動画で聞くことができます。

はっきり言って気持ちのいい音ではありません。

ラストはしっぽ。

マントホエザルの長くて太いしっぽは、枝をつかむことができ、しっぽ1本で木にぶら下がることができます。

このしっぽの先には実は毛が生えていません。

むき出しになった肌には、手のひらのように尾紋と呼ばれる模様があります。

これのおかげでつかむ力がさらに強くなります。

そこに汗をかけば、グリップ力はもっと強くなります。

マントホエザルの生態

生息地

マントホエザルは、中米から南米北部にかけて熱帯雨林などに生息します。

食性

昼行性で、葉や果実、花などを食べます。

形態

体長は38~58㎝、体重はオスが6~7㎏、メスが4~5キロでオスの方がかなり大きくなります

しっぽは体長より長く、52~67㎝にもなります。

行動

マントホエザルは、平均14頭からなる、単雄複雌または複雄複雌の群れを作ります。

この群れのサイズは、ホエザルのなかまの中では大きいことが知られています。

また、オスもメスも生まれた群れを離れることも、このサルの特徴です。

群れには序列があり、αオスがボスであり続ける期間は約4年と言われています。

また、群れはそれぞれなわばりを持ち、一部では重複している部分があります。

なわばりは先述の叫び声によって特に朝方と夕方にアピールされます。

繁殖

マントホエザルは、1~2年に一度繁殖を行います。

繁殖には季節性はみられないようです。

メスは6カ月の妊娠期間の後、1匹の赤ちゃんを産みます。

生まれた赤ちゃんは母親に育てられ、約3年で性成熟に達します。

マントホエザル
Photo credit: Steve Harbula

人間とマントホエザル

絶滅リスク・保全

マントホエザルは、生息地の破壊や狩猟などの影響を受けていると言われていますが、その数についてはあまりよく分かっていません。

レッドリストでは軽度懸念に留まっていますが、特に更なる森林破壊が進めば、彼らは絶滅に瀕することになるのは間違いないでしょう。

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動物園

そんなマントホエザルですが、日本の動物園では会うことができません

面白い特徴をいくつも持つサルだけに、直接見られないのは残念です。

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