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ワオキツネザル

2026 5/15
キツネザル科
2026年5月15日
黄色い目が特徴のワオキツネザルの顔
©2017 Mathias Appel: clipped from the original
目次

ワオキツネザルの基本情報

英名:Ring-tailed Lemur
学名:Lemur cacca
分類:キツネザル科 ワオキツネザル属
生息地:マダガスカル
保全状況:EN〈絶滅危惧ⅠB類〉

倒木で身を寄せ合うワオキツネザル5頭
Photo credit: zoofanatic

「輪尾」キツネザル

このキツネザルは多くの動物園で飼育されていたり、テレビや映画にも登場したりすることから、おそらく皆さんにもなじみがあるのではないでしょうか。

黒と白の輪っかを持つ大きなしっぽが特徴的なこのサルは、名前をワオキツネザルと言います。

Wow!キツネザルではありません。

しっぽ(尾)に輪っかがついているように見えるということが名前の由来です。

ちなみに、霊長類以外では、動物園でも人気のレッサーパンダやアライグマなど、食肉目の動物も同じような輪っかのあるしっぽを持ちます。

また、マダガスカルにはワオキツネザルの他に、ワオマングースという輪っかのあるしっぽを持ったマングースもいます。

動物界には案外、輪のあるしっぽを持つものがいるのです。

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においの戦い

ワオキツネザルは群れを作り、それぞれなわばりを持ちますが、群れ同士は敵対的で、縄張り争いよく行われます。

驚きなのは主にメス同士が戦うことです。

ワオキツネザルの社会ではメスがオスより優位にあり、そのメスが相手の群れのメスと戦うというわけです。

昔の人間社会とは全く逆ですね。

ところで、メスが戦っているその間、オスは何をしているのでしょうか。

オスはにおいで戦います。

メスは陰部にしか臭腺(においを放つ腺)を持ちませんが、オスは腕の内側や肩などにも持ちます。

オスはこの臭腺に自らのしっぽをこすりつけ、振り回します。

そうすることで相手のオスに匂いを送り、空中戦(?)を繰り広げているわけです。

臭いのは地味に嫌ですよねえ。

200種類以上の物質から構成されるワオキツネザルのにおいは、戦いの際だけではなく、生活の端々において重要な役割を果たします。

繁殖の際の異性へのアピールにも使われますし、相手の健康状態を知るためにも使われます。

においの強さと健康状態は相関するという研究結果があります。

相手のにおいが弱ければ、なわばりや地位をめぐった争いが起きることでしょう。

においは争いの際にも使われますが、争いのきっかけともなりうるのです。

ちなみに、このにおいは人間にもわかるそうです。

特にメスが興味を持つにおいには、人間にとってもいい香りがするというので、興味がある方は臭腺があるひじのあたりをかがせてもらってみてください。

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ワオキツネザルの生態

生息地

キツネザルの仲間はマダガスカルにしか生息していません。

このワオキツネザルはマダガスカルの中でも南部の乾燥林などに生息しています。

キツネザルは日光浴をよくします。

マダガスカルの夜は寒いので、寒くなった体を温めるために白いおなかを太陽に向けるのです。

みんなそろって日光浴する姿が動物園で見られることもあるので皆さんも観察してみてください。

屋根で日光浴する白腹のワオキツネザル2頭

食性

ワオキツネザルは果実を好んで食べますが、そのほかにも花や葉をたべます。

そして、稀にカメレオンまでも食べるようです

形態

体長は40~50㎝、体重は2㎏前後、しっぽの長さは約60㎝で、メスの方がやや大きくなります。

メスがオスより優位にあるサルは、体格差がなかったりメスの方が大きくなったりすることが多いです。

行動

ワオキツネザルは15~20頭から成る、トゥループと呼ばれる複雄複雌の群れを作ります。

先述のように、群れの全てのメスは全てのオスより優位にあります。

ワオキツネザルの社会は母系で、メスは生まれた群れに一生留まり、オスは2~5歳で群れを離れます。

重要なコミュニケーションツールであるにおいは、体に塗り付けられる以外にも、木の枝などに付けられることで、他の個体に情報を与えます。

繁殖

繁殖には季節性があり、メスは複数のオスと4月~5月の間に交尾をします。

そして、140日前後の妊娠期間の後、通常1匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは主に母親や群れのメスに世話され、約5カ月で離乳します。

性成熟には2~2.5年で達し、寿命は飼育下で30年前後です。

人間とワオキツネザル

絶滅リスク・保全

ワオキツネザルは、木炭や家畜などのための人間による森林破壊、肉、ペット目的の狩猟などの影響で、個体数を減らし続けています。

レッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に指定されており、近い将来の絶滅が懸念されています。

 Ring-tailed Lemur | The IUCN Red List of Threatened Species

動物園

そんな絶滅危惧種ワオキツネザルですが、日本では50以上もの動物園で見ることができます。

その中には彼らをとても近くで見ることができる動物園もあります。

富士サファリパークではエサやり体験が実施されています。

和歌山県のアドベンチャーワールドではワオキツネザルと触れ合える時間があるようです。

また、愛知県の日本モンキーセンターでは、ワオキツネザルが生活する空間に実際に入ることができ、かなり近くで観察できます。

いつもオリ越しに見ている動物が間近に来るとまた違う気づきがあります。

皆さんも是非、これらのようなワオキツネザルを近くで見ることができる動物園に行ってみてはいかがでしょうか。

富士サファリパーク 公式サイト
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