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ウッドチャック

2026 5/16
リス科
2026年5月16日
草地で立つ灰茶毛のウッドチャック
©2018 Festive Coquette : clipped from the original
目次

ウッドチャックの基本情報

英名:Woodchuck
学名:Marmota monax
分類:齧歯目 リス型亜目 リス科 マーモット属
生息地:カナダ、アメリカ合衆国
保全状況:LC〈軽度懸念〉

ウッドチャック 生息地マップ 在来個体群
樹根で伏すウッドチャックの側面の全身
Photo credit: Andy Reago & Chrissy McClarren

参考文献

リスの生態学 / 田村典子 【本】
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グラウンドホッグ

北米に生息するウッドチャックは地上性リスであるマーモットの仲間で、グラウンドホッグとも呼ばれます。

日本ではそんなに馴染みがありませんが、彼らは意外にも人間とかかわりの深い動物です。

例えば、ウッドチャックはウッドチャック肝炎ウイルス(WHV)に感染しますが、このウイルスはヒトに感染するB型肝炎ウイルス(HBV)によく似ています。

また、感染後の病変も両者でよく似ていることから、ウッドチャックはHBVの感染やB型肝炎などの発症、治療の研究にモデル動物として貢献してきました。

そんなウッドチャックですが、冬眠をする動物として知られています。

暖かい地域のものは冬眠せず通年活動しますが、多くは冬の3~5ヵ月の間、地面に掘った巣穴の中で冬眠して過ごします。

巣穴は冬眠だけでなく、普段の生活の場としても使われます。

また、彼らが使わなくなった巣穴はウサギやスカンク、アライグマやキツネなど他の動物の住処ともなっています。

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さて、人間との関わりの話に戻りましょう。

10月ごろから冬眠に入り始めるウッドチャックは、2月~3月にかけて冬眠から目覚め地上に出てきます。

これに合わせ、アメリカやカナダでは2月2日にグラウンドホッグデーというお祭りが開かれます。

この祭りではグラウンドホッグ、つまりウッドチャックが冬はいつまで続くのかを占います。

もしウッドチャックが冬眠から明けて自分の影を見たら向こう6週は冬が続き、もし自分の影を見なかったら春の訪れが近いとされます。

占いの的中率は40%以下のようですが、伝統的な祭りとして盛大に祝われます。

このグラウンドホッグデーは中世のヨーロッパに由来するとされ、ドイツ系移民によって北米にもたらされました。

もともとヨーロッパではアナグマやクマなど他の動物が用いられていたようで、北米に来てからウッドチャックで代用されるようになります。

ペンシルベニア州の人口6,000人程度の小さな町であるパンクスタウニーはこの祭りの本場ともいえる場所で、毎年数万人がグラウンドホッグデーにこの地を訪れます。

この地で天気を予言するのはパンクスタウニー・フィルと言うウッドチャックで、この名前は代々受け継がれています。

また、この地とこの祭りを舞台にした1993年公開の映画”Groundhog Day”、邦題「恋はデジャ・ブ」はパンクスタウニーとグラウンドホッグデーの人気を高めることになりました。

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動物には生態的な面白さだけでなく、日本ではタヌキやキツネなどがそうであるように、人間の文化に関する面白さもあります。

ウッドチャックも文化的に興味深い動物の一種と言えるでしょう。

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シルクハット男性に抱かれるウッドチャック
パンクスタウニー・フィル | Photo credit: Anthony Quintano

ウッドチャックの生態

生息地

低地の開けた環境に好んで生息します。

林や平原のエコトーンや農地や人の居住地近くにも生息します。

形態

全長は41.5~67.5㎝で、そのうち10~16㎝がしっぽです。

体重は2~6㎏でオスの方が大きくなります。

また、体重は冬眠前が最も重くなります。

頬と肛門に臭腺を持っており、ここから出る分泌物はなわばりの主張などのコミュニケーションに使われます。

緑草地で2足立ちのウッドチャックの正面
Photo credit: Andy Reago & Chrissy McClarren

食性

葉や草、樹皮、昆虫、卵、農作物などを食べます。

捕食者にはオオカミやコヨーテ、キツネ、クマ、オオヤマネコ、猛禽類、ヘビ類が知られています。

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行動・社会

群れで暮らすマーモットが多い中、ウッドチャックは単独性です。

オスの行動圏は1haほどで2匹以上のメスの行動圏と重複しています。

オスは、成熟個体はなわばり性を見せますが、若齢個体は放浪して生活します。

オスの方が冬眠から早く目覚め、なわばりを争います。

出口や部屋、トンネルを複数持つ巣穴は夏と冬のものがあり、夏のものは餌が近いところに、冬は寒さや捕食者から保護してくれる植物や岩などがあるところに作られます。

繁殖

繁殖は冬眠が空けた3~4月に行われます。

メスは31~32日の妊娠期間の後、通常4匹、最大9匹の赤ちゃんを産みます。

赤ちゃんは30g程度で生まれますが、生後44日には離乳し、生後2ヵ月頃には独立していきます。

性成熟には1~2歳で達します。

寿命について、野生では3年以上生きる個体は少ないですが、寿命を全うすれば4~6年、飼育下では最大10年です。

緑草間で集うウッドチャックの幼獣の群れ
Photo credit: thepiper351

人間とウッドチャック

絶滅リスク・保全

ウッドチャックは広い範囲に分布しており、個体数も安定しているため絶滅は心配されておらず、IUCNのレッドリストでは軽度懸念の評価です。

ウッドチャックは農作物を食べ、しばしば畑を荒らすので、時に害獣として駆除されることもあります。

 Marmota monax | The IUCN Red List of Threatened Species

動物園

日本では那須どうぶつ王国でウッドチャックを見ることができます。

那須どうぶつ王国公式note
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リス科
リス科 リス型亜目 齧歯目 軽度懸念 北米 アメリカ合衆国 カナダ 那須どうぶつ王国
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