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ワオマングース

ワオマングース©2015 zoofanatic: clipped from the original
©2015 zoofanatic: clipped from the original
目次

ワオマングースの基本情報

英名:Ring-tailed Vontsira
学名:Galidia elegans
分類:マダガスカルマングース科 ワオマングース属
生息地:マダガスカル
保全状況:LC〈軽度懸念〉

ワオマングース@Photo credit: Ettore Balocchi
Photo credit: Ettore Balocchi

輪尾マングース

ワオマングースは、マダガスカルの固有種で、フォッサなどと同じマダガスカルマングース科に属します。

そのため、同じマングースと言っても、キイロマングースシママングースなどマングース科のマングースたちとは異なります。

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そんなワオマングースの特徴と言えば、名前にもあるように黒い輪が付いた赤茶色のしっぽです。

英名についている“Ring-tailed”もこの尻尾を表しています。

ちなみに、英名のもう片方“Vontsira”は、彼らのマダガスカルでの呼び名である“vontsira mena”から来ているようです。

ついでに学名の話をすると、彼らの属名“Galidia”は小さいイタチを意味しています。

確かに、マングースは短い足に細長い体をしており、イタチとそっくりです。

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ところで、マダガスカルでワオと言えば、ワオマングース以外にもう1種の動物が思い浮かびます。

そう、日本でも有名なワオキツネザルです。

彼らのしっぽはワオマングースと違って白いですが、輪っかの色は黒で同じです。

考えてみれば、トラやシマウマ、パンダなど模様がある動物の多くが、この黒という色を持っています。

このように体に色の濃淡があることで、カモフラージュ効果が期待できるのでしょう。

ワオマングースとワオキツネザル。

種としては全然違う生き物が、似たような模様をしていることは非常に興味深いですね。

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ワオマングース@Photo credit: Brian Gratwicke
Photo credit: Brian Gratwicke

ワオマングースの生態

生息地

ワオマングースは、マダガスカルの北部、東部、南部と西部の一部にある、湿潤林山地林乾燥林などに生息します。

食性

主に肉食で、小型哺乳類の他、鳥類やその昆虫爬虫類魚類果実なども食べます。

家禽を襲うこともあるようで、そのために人間から迫害されることがあります。

形態

体長は32~38㎝、体重は700~900gです。

行動

ワオマングースは昼行性の動物です。

夜は自分で地面に掘った穴や、木の洞などで休息します。

地上で活動することがほとんどですが、木に登ったり泳いだりすることもできます。

肛門腺を持っており、そこから出る分泌部の他、音声などでコミュニケーションをとります。

彼らの社会単位はあまりよくわかっておらず、単独、もしくは5頭までの家族群で生活すると考えられています。

ただ、他のマングースより社会性が弱いことは言えるようです

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繁殖

繁殖は、4月~11月にかけて行われます。

妊娠期間は72~91日で、通常1頭の赤ちゃんが産まれます。

赤ちゃんはすでに大人の毛色をしており、約1年で大人のサイズになります。

生後18~24カ月で独立し、性成熟に達します。

寿命は、飼育下で13年の記録があります。

人間とワオマングース

絶滅リスク・保全

ワオマングースは、レッドリストにいて軽度懸念の種とされていますが、個体数は減り続けており、準絶滅危惧に格上げされる可能性が示唆されています

特に生息地の破壊や攪乱が大きな脅威となっており、その影響は2009年、マダガスカルで起きた政治危機、マダガスカル・クーデター以降、大きくなっている模様です。

また、肉目的の狩猟や、家禽を襲う報復としての迫害も、脅威となっています。

さらに、マダガスカルに移入された、南アジアや東南アジアに生息するコジャコウネコの影響も無視できません。

彼らはエサなどの資源をめぐって競合していると考えられており、コジャコウネコがいる場所ではワオマングースの支配力は減少すると推測されています。

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動物園

そんなワオマングースですが、残念ながら日本の動物園では見ることができません

ただ、同じマングースと言う名前がつくコビトマングースには、上野動物園天王寺動物園で見ることができます。

また、上野動物園では、同じマダガスカルマングース科に属するフォッサにも会うことができます。

彼らに会った際には、是非ワオマングースのことも思い出してみてください。

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